2015年9月11日更新

【自称工作師がつくる「矢立風ガラスペン」】

以前作った竹ペン。
「つけペン」なので単独で使うことはできない。
「矢立の墨壷」をイメージしたインクボトルを増設し、竹ペン単独で使えるようにする。
そして実際に竹ペンだけを持って、旅に出る。

自称工作師

文具工作部隊「SKIP」隊長、日本茶色普及協会理事長、茶色好き(通称:チャイラー)。
「ないものは自分で作る」「作り方は自分で考える」をモットーに、不定期で「工作会議」を開催しワークショップを行っています。

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はじめに
 

以前作った、自作の竹ペン。

 
群馬県のN島さんからもらった竹の廃材と、岡山県のK路さんからもらったガラスペンを組み合わせて、東京都の工作師が作ったものである。
ガラスペンは「つけペン」なので、インクボトルを持ち歩かないと使えない。
 
ガラスペンのペン先をくれた岡山県のK路さんから、ヒントをいただく。
「小瓶に入れたインクボトルがキャップにつければ、『矢立』のように使えますね」
 
矢立とは、日本古来の携帯用筆記用具である。
中が空洞になった筆入と墨壷が一体になっており、真鍮、銅、陶器などの材質で作られたものが多い。
使うときは筆入れから筆を取り出し、筆を墨壷につけて筆記する。
古くは鎌倉時代から、万年筆が普及する昭和初期まで使われていたようだ。
私は川崎にある「東海道かわさき宿交流館」などで、現物を見たことがある。
矢立
 
本来の矢立は、墨壷にペンが刺さったような形状である。
今回は、和服や浴衣の帯にはさんで携帯できるよう、根付のように墨壷を分離してみる。


尚、このペンは、09/09の文具祭りの「ユーザープレゼン」で紹介したものである。
 


 
今回使った材料
 


1)竹ペン
 前回作ったもの。
竹ペン
 

2)たこ糸
 インクボトルとペンのキャップを接続するのに使う。
たこ糸

 

3)インクボトル
 竹ペンの墨壷として使う。
 今回は化粧品移替え用の、スポイトがついたボトルを使う。
 スポイトがついていなくてもよいのだが、このボトルはフタとスポイトが分離する。
 スポイトでペン先にインクを垂らせば、インクが少なくなっても使えるためこのボトルを用いた。
インクボトル
 

4)万年筆インク
 以前、インクボトルとともにN井さんからもらったルイ・ヴィトンの限定インクを使う。

 今回はインクボトルにあらかじめ入っているものを使うので、万年筆インクを入れる工程は省く。

 
 


今回使った道具

 
1)ハサミ
 タコ糸を切るのに使う。
ハサミ
 

2)キリ
 竹ペンのキャップに穴をあけるために使う。
 今回は手元にキリがなかったため、ドライバーセットの千枚通しを使う。
キリ
 

 


作り方

 
1)キャップの穴あけ
 キリを使って、竹ペンのキャップに2か所穴をあける。
穴あけ

開けた穴

 

2)たこ糸のカット
 ハサミを使って、たこ糸を適当な長さにカットする。
 

3)たこ糸を穴に通す
 たこ糸を穴に通して、固結びする。
穴通し

固むすび
 

4)インクボトルのフタとたこ糸の接続
 インクボトルのフタとスポイトを分離する。
 フタにたこ糸を通して、結び目を作る。
接続1

 

5)組み立て
 フタとスポイトを元にもどし、たこ糸を引っぱって、抜けないことを確認する。
接続2

 

完成。
完成 
 

 


つかってみる

 

旅に出る。 

。。。。と思ったが、そんなカネも時間もないため、昼休みに竹ペンとメモ帳を持ってランチに出かける。

(急にスケールが小さくなる)


 
竹ペンを帯の間に挟もうと思ったが、今日はあいにく和装ではない。
(ま、会社だし、そもそも和装はもっていない)
 
仕方がないので、竹ペンをベルトの間に挟んでみる。
うん。特に気にならない。


 
ランチの場所が決まったので、テーブルにつく。
ペンのキャップをはずして、インクボトルをテーブルにおく。
インクボトルのフタを開けて、ガラスペンのペン先をボトルに浸す。
浸す
 
特に書くことがないので、ランチに入った店の名前を書いてみる。
さくら水産
 

 


まとめ
 


わたしレシピ。
わたしレシピ
 
 
。。。
万年筆の普及にともない、廃れてしまった日本古来の筆記用具。
筆を携帯するという用途は「筆ペン」に取ってかわり、矢立が進化する土壌は失われている。
何とか私の手で矢立を復活させたい。

 

「ないものは自分で作る」
「作り方は自分で考える」

われわれ工作部隊の活動基準である。

あ、本物を作ればいいんだ。
見よう見まねで。

 

。。。

先走って、企画を考えてみる。

「万年筆ブームの次にくるのは『矢立ブーム』」
「東京五輪で外国人観光客にバカ売れの『矢立』」
「矢立ブームの火付け役は茶色好き」

 

待ってろよ、WBS!
出るからな、トレたま!
( ̄▽ ̄)T
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
<免責事項>
工作で事故が起きても、当方では責任を負えません。
あくまで自己責任で行ってください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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