2016年2月4日更新

【自称工作師がつくる「繭玉ブロッター」】

百均で見つけた「繭玉」。これを携帯型指サックブロッターとして使ってしまおう、というお話。

自称工作師

文具工作部隊「SKIP」隊長、日本茶色普及協会理事長、茶色好き(通称:チャイラー)。
「ないものは自分で作る」「作り方は自分で考える」をモットーに、不定期で「工作会議」を開催しワークショップを行っています。

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はじめに

 

百均を徘徊していると、化粧品売場で「繭玉」なるものを発見する。

こんなもの、何に使うんだろう?
ふーん、女子がカオを磨くのに使うのか。
女子って、タイヘンだな。

。。。などと思いながら一旦通り過ぎたのだが、何故か私の「好奇心のアンテナ」に引っかかる。

売場に戻って、手にとって見てみる。

うーん。
何で引っかかるんだろう?

わかった!
前に作った「指サックブロッター」に形が似ているからだ。

4個入り、108円。
さっそく購入し、試してみることにする。

繭玉

 

 


養蚕について

 

恥ずかしながら養蚕のことをよく知らなかったので、インターネットのヤホーで調べてみる。

「繭」とは、活動が停止または鈍い活動状態にある動物を包み込んで、保護する覆いのことである。
カイコの場合、幼虫の体内から分泌されたフィブロインというタンパク質でできている物質を、口から吐き出して繭をつくる。

繭から紡いだ糸は非常に細く丈夫で、独特の光沢を持っている。
絹糸は天然繊維では唯一の長繊維で、ひとつの繭から長さ約1000mの絹糸が取れる。
早く羽化して穴があいた繭玉は、糸をつむぐことができないため化粧品用などに使われる。

養蚕が始まったのは5000~6000年前の中国で、はじめは宮廷内だけで行われていたらしく、3000年前に一般農家に広がったと言われている。
漢の時代に西との貿易が始まり、中近東からローマに「絹」が伝わっていく。
この交易ルートがいわゆる「シルクロード」である。

日本には紀元前200年頃、稲作と同時期に中国から伝わった。
明治時代には外貨獲得産業として重視され、農業の約1/4が養蚕業に従事する基幹産業に発展した。
そして当時最盛期の工場だった「富岡製糸場」が、2014年に世界遺産に登録された。

繭という字、よく見ると草冠の下にある箱に「糸」と「虫」が入ってる。
もちろん象形文字なのだが、この漢字ができた頃から養蚕が行われていたことが驚きである。
「蚕」という字も、大きくてグロテスクな幼虫の頭が由来の象形文字である。

「繭」と「眉」、同じく「まゆ」と読むのだが、私が調べた限り両者の語源に関連はない。
ちなみに「眉」という字は、目の上に毛が生えた様を表した象形文字である。

カイコは繭のなかにサナギをつくり、羽化すると内側から繭を溶かして穴をあけて外に出る。
このとき糸が切れてしまうため、カイコが羽化する前にお湯で煮て殺し、眉に穴があかないようにして糸を紡ぐ。

 

。。。え?
お湯で煮るのは、糸が切れないようにするためだったのか。

煮殺す。。。何て残酷な。。。

驚きのあまり、メガネから目玉が飛び出る。

目玉

 

 


使ってみる

 

気を取り直して、ブロッターとして利用できるか試してみる。

繭玉

 

私の「セクシーな中指」に繭玉を被せてみる。
おおー、まるでヘルメットのようだ。

セクシーな中指

 

万年筆でノートに文字を書いてみる。

書いてみる

 

繭を転がすようにインクを吸い取る。

転がす1

転がす2

 

うん、良好。

良好

 

神戸派計画の「SUITO blotting paper」も繭と同様、細い繊維の集合体である。
繭の使い勝手は、専用の吸い取り紙である「SUITO」にはさすがに及ばない。
しかし百均の繭玉でも、求める用途に合致することは確認できた。

 


まとめ

 

わたしレシピ。

わたしレシピ

 

間違えて、繭玉メガネのレシピを書いてしまう。

メガネ

 

。。。
繭玉を指サックブロッターとして使うことはできた。


。。。
今回いろいろ調べたことで、絹に対する知識が深まったことは大きな収穫である。
結果、文具としてのレポートは中途半端に終わってしまったことは、お詫びする。


。。。
男子諸君。

女子が繭玉を使ってフェイスケアをしていることを知ったら、男らしくこのように尋ねてみよう。

「頭の大きいグロテスクなイモ虫が吐き出した糸、使い勝手はいかがですか?」


また女子がシルクの持ち物を持っていたら、男らしくこのように褒めてみよう。

「イモ虫を生きたまま煮殺して紡いだ糸でできたスカーフ、とてもステキですね」

 

Good luck!

( ̄▽ ̄)T

 

 

 

 

 

 

 

 

 




<免責事項>
工作で事故が起きても、当方では責任を負えません。
あくまで自己責任で行ってください。

 

 

 

 

 

 

 

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