2016年2月8日更新

【自称工作師がなおす「万年筆の首の骨折」】

首軸が割れてしまった万年筆。修理依頼したら高かったので、百均のアレでなおしました。というお話。

自称工作師

文具工作部隊「SKIP」隊長、日本茶色普及協会理事長、茶色好き(通称:チャイラー)。
「ないものは自分で作る」「作り方は自分で考える」をモットーに、不定期で「工作会議」を開催しワークショップを行っています。

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はじめに

 

ん?
軸がカクカクするな。。。

愛用万年筆の調子がおかしい。
分解して確認してみると首軸のネジ山の部分が、一部を除いて折れている。
つまり「首の骨折」である。

首の骨折

書き味が良好なだけに、使えなくなるのは惜しい。
このペンは5年ほどまえに新品未使用でヤフオクで落札したものである。
大事に大事に使ってきたので、何とか復活させたい。

先日機会があり、とある有名万年筆店で修理の見積もりをお願いしてみると。。。
「首軸交換となりますが、モンブランは『メーカー修理』となります」とのこと。

モンブランのメーカー修理、高いよな。。。
うーん。
百均のアレで直しちゃおうかな。

というわけで、百均へ。
瞬間接着剤(ハケ付)を買ってくる。

※注意事項:自力で修理することを推奨しているわけではありません。

 

 


修理のポイント

 

首軸が割れている部分の隙間が細すぎて、瞬間接着剤の「ハケ」の毛が入らない可能性がある。
また、ネジ山は非常に繊細な部品なので、接着剤がはみ出してはいけない。
最悪「高い金額を払って首軸を交換すればいい」と割り切り。。。

折っちゃえ!

ということで、手でポキッとやる。

折っちゃえ

 

 


今回使った材料

 

1)患者

 モンブラン№144、すでに廃番となっている。
 色はボルドーで首軸が黒くなっているモデル。
 ペン先は全金、ペン芯はエボナイトである。

患者

 

2)瞬間接着剤

 割れた部品の接着に使う。
 百均の瞬間接着剤には、サラサラタイプとジェルタイプがある。
 細かいところにうすく均等に接着剤を塗布するため、今回は「サラサラタイプ」で「はけ付」のものを選択した。

瞬間接着剤

ハケ付

 

 

今回使った道具

 

1)爪楊枝

 接着剤が固着する前にネジ山の谷を掘って、溝を維持するために使う。

 

 


なおし方

 

1)万年筆の分解

 キャップ、カートリッジ、尻軸、首軸に分解する。

分解

 

2)接着剤の塗布

 うすく、均等に接着剤を塗布するために、ハケに付いた液体をできるだけおとす。
 「骨折した箇所」にハケを使って、接着剤を塗布する。

接着剤塗布

 


3)首軸の接着

 首軸をギュッと押さえつけて接着する。

ギュッ

 

4)爪楊枝でネジ山の溝を維持

 首軸を圧着すると、接着剤が多少はみ出る。
 接着剤が乾燥する前に、爪楊枝の先端を往復させてネジ山の溝を維持する。

爪楊枝

 

5)接着剤の乾燥

 3分ほど放置する。

乾燥

 

6)組み立て

 首軸、尻軸、カートリッジ、キャップを組み立てる。

完成

 

完成。

 

 


つかってみる

 

ペンを握った時のカクカク感が解消される。
多少強く握っても、問題ない。

握る

 

書いてみる。
もともと書き味が良好なペンなので問題ない。

直ったぜ

 

もとにもどった。。。うれしい。
(T_T)

 

 


まとめ

 

わたしレシピ

わたしレシピ

 

。。。
自力でなおすと、当然メーカー保証が受けられなくなる。

また、万年筆が壊れた場合、その事象はそれぞれ異なる。
本稿は「こういう事象で、たまたまこの方法でなおしてみたらうまくいった」という紹介にすぎない。
したがって万年筆の修理を自力でおこない、うまくいかなかったときのクレームは受け付けかねる。

あくまで自己責任で行うこと。

 

。。。
今回私は、万年筆の「首の骨折」を自力でなおした。
万年筆を人に置き換えると、首の骨折を治療した私は「天才外科医」ということになる。

私にとって天才外科医といえば、「ブラックジャック」。

私は茶色好き(チャイラー)なので、文房具の修理をするときは「ブラウンジャック」を名乗ることにする。

( ̄▽ ̄)T

 

 

 

 

 

<免責事項>
工作で事故が起きても、当方では責任を負えません。
あくまで自己責任で行ってください。

 

 

 

 

 

 

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