2015年8月3日更新

【自称工作師がつかう「つやふきん」】

今日は140年の歴史をもつ「つやふきん」を紹介する。
樹脂、木工製品、革製品、金属製品などに用いるとツヤが出る。
ツヤ出しの秘訣、イボタロウカイガラムシとは。。。

自称工作師

文具工作部隊「SKIP」隊長、日本茶色普及協会理事長、茶色好き(通称:チャイラー)。
「ないものは自分で作る」「作り方は自分で考える」をモットーに、不定期で「工作会議」を開催しワークショップを行っています。

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つやふきんとは?

 

「つやふきん」とは発売から140年の歴史を持つ、高級ツヤ出しふきんである。

樹脂、木工製品、革製品、金属製品など、一般家庭のあらゆるもののツヤを出すことができる。


つやふきん外観

一見すると普通のオレンジ色のタオル。

ツヤ出しの秘訣は、「イボタロウカイガラムシ」。
山の中にすむ虫である。


「イボタロウカイガラムシ」。。。
「イボ太郎」ではなく、「イボタ蝋(ろう)」である。

つやふきんには、この「イボタ蝋(ろう)」がしみこませてある。
イボタ蝋とは、イボタロウカイガラムシが分泌する蝋のことで、日本では最高級の蝋として扱われる。
古くは江戸時代、仏壇、ふすまのレール、桐タンス、柱や梁などをみがくのに用いられていたようだ。

 


どこで売ってる?

 

販売するのは佐々木商店。
銀座一丁目にある、明治初期創業の140年以上の歴史を持つ煙草屋の老舗である。
どこにでもある普通のたたずまいの煙草屋であるため、意識しないでいるとつい通り過ぎてしまう。


佐々木商店
(現在は左隣にビルが建っている)

つやふきんの値段は1050円。
電話注文で送ってもらえるものの、送料が600円と高額である。
都内近郊にお住いの方ならば、直接お店に行くことをオススメする。

なぜ煙草屋でこのつやふきんを売っているのか?
つやふきんは、もともと煙草のパイプをみがくための布だからである。

 


どうやって使う?

 

タンスやテーブルなどの木工品のツヤ出しに適しており、みがくと光沢が増していく。
木工品だけでなく革製品、楽器をはじめとした金属など、用途はさまざま。

通常の磨き布は研磨剤で表面を削って平らにする方式なので、メッキなどがはがれてしまうおそれがある。
しかし、つやふきんは蝋を塗りこんでツヤをだすので、表面加工を傷つけない。
金属製品をみがく場合、さび止め効果もあるようだ。

外装

外袋
白い外袋には「はやふきん」と書いてあるように見える。
実は先頭の字は「は」ではなく、「津」を崩した旧字体。
また、その上に「布澤光」と書いてある。
これは右から読むのが正しく、「光沢布」をあらわしている。
(佐々木商店のおかみさん談)

私は将棋の駒、革製品、万年筆をみがくのに使っている。
これでみがくとツヤが出てイイ感じにエイジングが進む。
つやふきんは毎日使っても3年ほどもつことを考えると、1050円という価格は決して高くはない。

ただし、ひとつだけ注意しなければならないことがある。
つやふきんは、決して洗濯してはいけない。
なぜなら、つやふきんにはイボタ蝋が染み込ませてあるためである。
洗濯するとツヤ出し効果がなくなり、ただの「オレンジ色のタオル」になってしまう。

説明

 


さいごに

 

つやふきんを使ううえで、一番重要なこと(心構え)をお伝えする。

一度つやふきんを使ったからといって、すぐにピカピカになると思ったら大間違いである。

道具とは「人が何かをするときに手助けをしてくれる手段」である。
したがって、大切に、愛着をもって、道具に接しなければならない。
毎日道具の手入れをすると、愛着がわいてくる。
愛着をもった分だけ、徐々に道具の輝きが増していくのだ。

つやふきんとは、そういった性質を持つ布である。

 

毎日道具を手入れをしていると。。。
その行為は、「己(おのれ)の心」をみがくことにほかならない、ということに気づく。

 

つまり、つやふきんとは。。。

 

「己の心をみがく布」である。
( ̄▽ ̄)T

 

 

 

佐々木商店
〒104-0061 東京都中央区銀座 1-8-17
03-3561-3554
10:30~18:30 定休日:日曜・祝日

 

 

 

 

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